日々の出来事

日々の出来事を綴ります。

おばあちゃんの家


久しぶりに藤野真紀子さんのレシピでガトーショコラを作った。窓の外を見たら虹が出ていた。


おばあちゃんの家という韓国映画を観た。
都会っ子で甘やかされたサンウが母の都合で田舎の祖母の家に預けられる。
山奥に一人で住むおばあちゃんは、耳も聞こえず言葉も話せず、読み書きもできない。
暮らし向きも一人で精一杯という感じの中、わがままいっぱいのサンウがおばあちゃんをばかにしたり困らせたり意地悪したり、やりたい放題をする。
サンウのお母さんも17歳で家を飛び出して、一人でサンウを育てているらしい。帰郷は17歳以来初めてのことだったようだった。
はじめ、汚いもののようにおばあちゃんに接していたサンウが、本当に本当にかすかにかすかに変わっていく。
最後のお母さんとソウルに帰る時には、おばあちゃんがサンウの心の中にすんでいるだろうことが分かる。それに涙が止まらなくなった。


こういうどうしようもなく貧しくて寂しくて哀しくてせつない物語は、困る。
いろいろなことを思いだし、自分を振り返り、しっかりしなくてはと思う。
もっと、父母を大切にしようと思ったし、もっと利用者さんとの関わりを深めていかなくてはと思った。


昔、臨床心理士を目指していた頃、先生が自分の理想はクライエントにとって(捨てられるような)ぼろ雑巾になること、とおっしゃっていたことがあった。久しぶりにそのことを思い出した。サンウみたいな利用者さんがいる(もちろん、そうでない人やいろいろなタイプの利用者さんがいる)。私は彼ら彼女らにとって、先生がおっしゃったようなぼろ雑巾や、この映画が描いていたようなおばあちゃんのようになれるようにもっともっと心と頭を身体を使って努力しなくてはならないと思った。

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